QGIS3で地震リスクと発電所の位置を調べてみた

1pt   2018-09-15 03:38
IT技術情報局

はじめに

自分は北海道在住であり、北海道胆振東部地震で物理的被害は一切なかったものの全道的に発生した停電による若干の影響を受けました(24時間程度)。各種報道では、北海道内の電力需要のおよそ5割の供給を一箇所の発電所が担っていたということでした。先般の東日本大震災においても、原子力発電所が地震を受けメルトダウンが発生するなど、この国における地震リスクと発電所の立地の関係は重要である、ということで、GISの練習も兼ねて現状について調べてみました。

使用ソフト

QGIS
オープンソースの無料GISソフト(地理情報システム)です。Pythonで書かれているようなので、そのうち貢献したいなぁなんて妄想してます。神ソフト。

データ出典

地震リスクデータ -> J-SHIS 地震ハザードステーション
発電所所在地データ -> 国土地理院 国土数値情報

※基本的にシェープファイルを読み込んでいます。地震リスクデータについては、シェープファイルが極めて大きなサイズだったので、リスクデータ地図の画像データを、QGISの機能であるジオリファレンスにより地図データへ落とし込んでいます。

調査結果

地震リスク(30年以内に震度6強以上の地震が発生する確率の分布※凡例省略)

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関東で極めてリスクが高い(発生確率30%〜)ことがわかります。
※なおリスクの計算方法等は調べてませんが、色がより赤い地域は他の地域よりもリスクが高いことは確かだと思われます。

発電所分布(エネルギー源ごとに色分け、発電量に応じて直径を大きく表示)

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火力、水力、原子力、風力、地熱、太陽光…などなどありますが、火力、水力、原子力以外の発電量は微々たるもののようです。多数の発電所が重なっていてわかりにくいですが、火力が赤の円、水力が青の円、原子力が黄色の円です。リスクの高いエリアに多数の発電所が点在していることがわかります。

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原子力発電所に絞って表示しました。一番リスクの高い位置にある発電所は、浜岡原子力発電所で現在停止中のようです。中部電力のホームページなど見る限りは廃炉の予定はなさそうですが、どうなんですかね〜

北海道の発電所の状況

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そもそも北海道は地震が少ない地域で、データを見る限りでもリスクは高くないことがわかります。それでも起きるのが災害で、それに対する備えが大切なんだなぁと思い知ったこの頃です。では発電所の所在を見てみると、大きな発電所が道央・道南に集中しているといえます。他の地域にも発電所がないわけではないのですが、発電量は微々たるものです。リスクに対する備えの話をすれば、「一箇所が壊れても他の施設で対応できる・施設を分散し、複数の施設が災害等の被害を同時に受けない」、そんな備えが必要なのではないでしょうか。

おわりに

往々にして、災害が起こったあとが一番備えを欠かさないものだと思います。東日本大震災が発生していなかったら、先程の高リスクな地域の原子力発電所もいまだ稼働していたかもしれません。災害は必ず起きるものですが、被害の大きさは決まったものではなく備えによって小さくすることが可能です。今回の全道停電はその教訓になったのではないでしょうか。
また、オープンデータのみで自宅からこの程度のことは調べられました。現実のデータをグラフィカルに分析出来るGISにはまだまだ可能性があると思いました。たのしかったです。

Source: python tag

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